[ 透明になる事 見つけて貰う事 ]
偶に
モシ僕がこのままズット透明の儘
動かずに蹲っていたラ
誰も気付かないんじゃぁナイかって思ウ…
ユーリや、アッシュでさえも
キット気付かナイ
ダッテ僕は透明人間なんダカラ
ずっとずっと部屋の隅で蹲って
誰も開かない扉を見る
開かない…
抱えた膝へと顔を埋める
重い意識の中、僕はどんどん暗い所へ沈んで行ク…
ガチャ
嗚呼、扉が開いタ…
誰ダロウ…
デモ、どうせ、僕を見つけれやしナイ
「…………お前、何やってんの?」
「?!」
突然、掛けられた声に勢い良く顔を上げる。
其処には、見慣れてしまった彼が居タ。
「………D」
僕はゆっくりと立ち上がり姿を現す。
「んなトコに蹲って何やってんだよ?…おら、どっか出かけようぜ」
満足そうに笑みを浮かべながら、Dは僕に片手を差し出す。
「…良く、この部屋に来れたネ」
ぎゅぅと強く片手を握り込みDと一緒に部屋の出口の扉へと向かう。
強く強く握り込む。
だって、本当にビックリしたんだモン…
いつもはユーリちゃんがDのこと、追い出しちゃうカラ
「アッシュさんに頼んで裏口から入れてもらったんだよ。スマイルが寂しがってんじゃないかと思って?」
……嗚呼
本当に、驚かされる。
彼の笑みに救われる。
僕はまた、片手にぎゅうと力を込めて聞こえるか聞こえないかの言葉を呟いて見せた。
『見つけてくれて、アリガトウ…』
+++++++++++++++++
長い間、拍手を飾っていました。
なんだか、頑張って明るくしてみた感が否めない……。