[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。




- Cannibalism -






躰が熱い…

内臓から何から総てが熱い…

目の前は暗いし、聴覚にはナニカが切れる様な音まで聞こえる
この暗さはバンドの所為か?
否、俺はバンドをしてしいたか?

何もかもワカラナイ…

頭が、働かない……


ブチブチッ……ブツン!


「痛っ………!!」
「…嗚呼、D…起きたノ?」
腹に感じた鋭い痛みに俺は思わず両目を開いた。
どうやらバンドはしていなかったらしい。視界は歪んでいたがバンド越しでは成し得ない明るさがあった。
………否、其れよりも
何故目の前のスマイルは血だらけなんだ…?
何処かに怪我でもしているのか……?
「ネェ、D……コレで僕達ずっと一緒ダネ」
俺の思考を遮りスマイルが血だらけの片手を上げながら話し掛けて来た。
そして勢い良く俺の腑目掛けてその手を突っ込んだ。

ブチッ……グチュ、グチュン……ゴリッ…

またあのナニカが切れる音だ…
其れと共に鋭い痛みが走る。
「あ゛っ………!」

ブチブチブチッ

「ゴメンネ、痛かッタ?…今骨に当たっちゃったからネェ…ゴメンネ?」
骨?
何を言ってるんだ、コイツ…
「デモ大丈夫ダヨ……僕がキレイに食べてあげるからネ」
さっき俺の腹に降ろした片手を上げると、またブチブチ音を立てながら
腸だったか何かが俺の中から引っ張り出され其れをスマイルが愛おしそうに食べた。
嗚呼、そうか、俺は喰われていたんだ。
馬鹿だな、お前…
喰われちまったら、一緒に居れねぇだろ…

ブチブチッ……グチャ……

「僕ね、一生懸命考えたんダ。
どうしたら僕はDと一緒に居れるカナッテ。
デネ、僕、気が着いたんダ。
Dが僕の一部になればずっとずっとずーっと一緒に居れるッテ。」
ネ?と最後に付け加えながらスマイルは酷く幸せそうに笑った。
綺麗な顔を血と狂喜で染めて幸せそうに笑った…。

「僕たちコレで、ずっと一緒ダヨ」

笑う

コイツが幸せなら、まぁ…良いか…
自己犠牲なんてのは趣味じゃあないが、俺が死んでもスマイルが幸せなら其れで良い

動かない唇を必死に動かす
声が出ない
それでも良い

伝えるんだ



『愛してる』



聞こえるか?

愛してる

どんなにお前が狂おうと、俺はお前を愛してる


だから

出来れば難しいだろうが俺の総てを食べてくれ

思い出も

この気持ちも



死の世界なんてあるとは思わないが

もしあるのなら俺はそこから見守ろう

ずっと一緒だ…


永遠に………







-----------------------------------------------------------------------------------------------


カニバリズムは素敵な愛情表現だと思うわけですが・・・
好きな人、ぺロリですよ?
素敵じゃないですか??
スマイルさん、綺麗に骨まで食べるんでしょうね。
素敵ですね、素敵ですv