{首刈られた僕のお話]


首刈られた僕のお話

首刈られた僕のお話

愛しい人に
首を刈られました

不思議と痛みはありません

寧ろ僕は幸せです

涙を流して
笑います

彼も涙を流して
笑います

真っ赤な真っ赤な血の涙
見えない彼の瞳から
真っ赤な真っ赤な血の涙

高々
僕を掲げながら

彼は笑い呟きます

「嗚呼…おまえを愛しているよ」

僕はにっこり笑います

「僕もキミを愛しているよ」

僕の眼は彼のために
僕の声は彼のために
僕の躯は彼のために
僕の首は彼のために

総てを総てを捧げます

そしたら彼は光り出して
綺麗な蛾が生まれました

彼から蛾が生まれだして
僕たちをゆっくり包みます

彼の腕はなくなって
僕の首は地面に叩きつけられた

だんだん彼は蛾になって
空に飛んで消えちゃった

嗚呼、嗚呼、
独りだ独りだ

もう口は動かない

頭は真っ白

気持ちいい


重い瞼をこのまま閉じたら
彼の元へ逝けますか

独りは寂しすぎるんです

ほうら、瞳が閉じちゃった…


首刈られた僕のお話

首刈られた僕、の…お……話……








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今回のもまた我火尽の背景画が元になっています。
なんだかもう、どうでしょうこの絵!!
我火尽の描く絵大好きなんですよ!!

ってことで、コンナ感じのできました。
Ｄは良く死ぬ間際に蛾と化すようですね。
流石半分妖怪（笑
二人とも死んじゃったけども…
あの世で幸せになってくれることを信じてます。(何

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